EUの域内上場企業は2005年1月1日以降に国際財務報告基準(IFRS)に基づく財務諸表の作成が強制されており、EU域内で上場している外国企業においては2009年以降、IFRSに基づく財務諸表を作成しなければならなくなります。
この様な気運を受けて、多くの国が自国基準をIFRSにコンバージェンスさせるか、またはIFRSを自国基準とすることを表明しており、日本企業の在外子会社においても、各国のIFRS導入から極めて大きな影響を受けるものと考えられます。
さらに、日本の会計基準においても2008年4月1日以降は、現地の会計基準で作成された在外子会社の財務諸表を、そのまま連結することはできなくなり、現地の会計基準から日本基準に修正するか、または米国会計基準ないしはIFRSで作成した財務諸表を、一部、日本基準に修正した上で連結することが求められます。したがって、今後の実務動向として、在外子会社を有する多くの企業において、在外子会社の財務諸表をIFRSで作成することが想定されます。
また、日本の会計基準自体がIFRSに歩み寄る形で、矢継ぎ早に改正されており、在外子会社の有無に係らず多くの企業において、IFRSの存在は無視しえないものとなります。
日本基準とIFRSとの相違は単に会計処理面の相違にとどまらず、必要な会計情報の収集や要求される開示情報・開示スタイルにも影響を及ぼします。当グループでは、貴社及び連結子会社の会計方針とIFRSの比較に基づき、必要な調整を洗い出し、IFRSベースの財務諸表作成をサポートいたします。
IFRSの導入は、単なる会計基準の違いから生じる経理上の問題を超えて、貴社の業務プロセス、ITシステム、管理会計、予算制度など広範囲に影響を及ぼすことになります。そのため、IFRS導入に向けて社内リソースを効果的に配分するとともに、IFRS導入による変更点を洗い出し、可能な選択肢の中でどの様なスケジュール感で進めていくのかというプロジェクト管理が重要になります。当グループでは、多様なコンサルティング経験を生かし、貴社のおかれている状況に機動的に対応し、貴社のIFRS導入プロジェクトを強力にサポートいたします。
当グループ法人の虎ノ門有限責任監査法人は、IFRSに関する豊富な知識を生かすとともに、監査経験に裏付けられた質の高い判断と監査手法により、貴社のご期待に十分に答える監査を提供してまいります。